Self Lesson 1

こどもの人権

もし、自分や、自分の家族が差別される立場だったら・・・人権問題は、そのように考えることが、第一歩。考えてみませんか?「じぶん事」として。

子どもの人権って、なんだろう?

子どもは、この世にいのちを得て、産まれてきたときから、1人の人間になります。1人の人間として、大人も子どもも、平等に生きる権利を持っています。子どもは、生まれた環境や親、家族を選ぶことはできません。生まれたときから、親の顔を知らずに生まれてくる子どももいます。

しかしながら、その全ての子どもには、等しく「4つの権利」があります。

4つの権利

生きる権利

「生きる権利」

住む場所や食べ物があり 医療を受けられるなど、命が守られること。

育つ権利

「育つ権利」

勉強したり遊んだりして、もって生まれた能力を十分に伸ばしながら成長できること。

守られる権利

「守られる権利」

紛争に巻きこまれず、難民になったら保護され、暴力や搾取、有害な労働などから守られること。

参加する権利

「参加する権利」

自由に意見を表したり、団体を作ったりできること。

子どもは、父母(保護者)に守られ、育てられている存在です。経済的にも自立していませんし、精神的にも未熟な部分があります。そのため、父母(保護者)には子どもの養育や発達に関しての責任があり、子どもの年齢や発達に応じた適切な指導、アドバイスをする責任があります。

それにも関わらず、「しつけ」と称して、保護者による児童虐待や、ネグレクト(養育放棄)の痛ましい事件が後を絶ちません。保護者が子どもの権利を守りたくても「貧困」が原因で、守ってあげられない子どもも、います。

人は誰もが人として尊重され、幸せに生きる権利を持っています。それが「人権」です。あなたは、子どもとして、生まれ育ってきて、守られてきましたか?まず、じぶんはどうだったか、考えてみましょう。

それと同じように、あなたのまわりの子どもたちも、守られていますか?
暗い顔をして、うつむいている子どもはいませんか?
やせ細り、いつも、薄汚れた同じ服を着ている子どもはいませんか?
毎晩、子どもの不自然な泣き声や、大人の怒鳴り声を耳にしたことはありませんか?
顔にアザを作っている子どもは見ていませんか?

それだけでは、ありません。近年、問題となって久しいのは、18歳未満の子どもが大人の性的な欲望の対象として、犠牲になることです。「児童ポルノ・児童買春」は、「児童買春・児童ポルノ禁止法」違反として罰せられます。

子どもの人権侵害に当たる事例

いじめ

児童虐待
ネグレクト

児童ポルノ
児童買春

子どもの
貧困問題

子どもの人権侵害を防ぐには

「サイン」を見逃さないこと。

(おかしいな、と気づくこと)

保護者や周囲の大人が、子どもの心身の微妙な変化に気づくことが、いじめや児童虐待などの早期発見につながります。普段から子どもとのコミュニケーションを深めたり、自分の子ども、自分の周りには関係ないこと、と決めずにじぶん事として考えることが大切です。
この問題は、被害を受けている子ども本人が、報復やさらなる被害を怖れて、認めないこともあります。まず、近しい間柄の場合は、意見を言うよりも、辛抱強く「聞き役」になること=「傾聴」(けいちょう)です。
そして、冷静に事態を把握し、「悪化」を防ぐためには、公的機関の相談窓口に、ためらわず通報・相談することです。「見て見ぬ振り」は、一生の後悔になることがあります。

5分で考える人権問題

新潟県は様々な人権課題に取り組んでいます。

子どもの人権

インターネットを悪用した人権侵害

障害を理由とする偏見や差別

女性の人権

同和問題に関する偏見や差別

性的指向や性自認を理由とする偏見や差別

刑を終えて出所した人に対する差別や偏見

犯罪被害者とその家族の人権

高齢者の人権

北朝鮮当局による人権侵害問題

ホームレスに対する偏見や差別

アイヌの人々に対する偏見や差別

外国人の人権

人身取引

感染症患者等に対する偏見や差別

東日本大震災に起因する偏見や差別

新潟水俣病被害者に対する偏見や差別